アトピーとは
アトピーとは正式にはアトピー性皮膚炎という皮膚の湿疹による炎症の中でアレルギー反応と関連があるものを示しており、ここで言う通称アトピーになる人は、アトピー型気管支喘息、アレルギー性鼻炎、皮膚炎のジンマシンを起こしやすいアトピー素因のアレルギー体質の場合であることが多く、そこにいろいろな刺激が加わることで痒みを生じる慢性型の皮膚疾患です。
アトピーはその約80％が5歳までの幼児期に発症する傾向にあり、今までは学童期間中に殆どが自然治癒するとされていたのですが、最近では大人になっても直らない例や、大人になってから発症したり再発するという例が増加しています。
この原因についてはまだ明確にはされていないのですが、人口の密集度や生活環境の変化や、従来は診察に来なかった軽症患者でも受診するようになったことなどが挙げられています。
現在の最先端医療では、遺伝子レベルでのバリア機能の欠陥という考え方も有力視されているようですが、これはセラミドの生成に関わる遺伝子が絡んでいるようで、異物進入が繰り返されると免疫系が即応するかたちで抗体を増産してアレルギー体質化するとされ、更にセラミドは細胞同士も接着しているので角質が剥がれ落ちやすく、厚みのある角質層を形成できなくなります。
こうした薄い角質層は外部の刺激には非常に敏感で、アトピーの痒みの原因になると考えられています。いずれにしても、アトピーの人は痒みで困っているので、それぞれ各人に適した治療がいろいろな面から施されているのが現状です。